リポーター:ヤキソバ(中学2年)
今日は、福岡県八女郡広川町で久留米かすりを作られている、
野村織物有限会社さんに来ました。
野村織物さんは、久留米かすりを作って129年経っており、
服やくつ、バッグなどの身の回りの物や、お菓子の表紙など、
久留米かすりが使われる製品の生地を作っています。
今日の取材では最初に、久留米かすりについて、
社長の野村周太郎さんから教えてもらいました。
それによると、久留米かすりは日本三大絣のうちの一つで、
伝統的工芸品に登録されていたり、
作る技法が重要無形文化財に指定されていたりと
織物の中ではメジャーなほうであることが分かりました。
また、久留米かすりは230年以上の歴史があり、
考案者の井上伝さんには、40才のころには弟子が3400人以上いたり、
東芝の創設者田中久重さんが絵絣の技法を、
トヨタの創設者豊田佐吉さんが織機を開発していたりと、
多くの人が協力して残されていったことも知れました。
久留米かすりについて教えてもらったあとは、
実際に作っているところを見せてもらいました。
そこで一番感じたことは、昔と同じような技術で作っているということです。
機械も木でつくられたからくりのようなものだったり、
先程も少しでてきた織機だったり、
中には100年以上前の機械もありました。
なので、それを使っている職人さんも、
力加減で微調整したり、240本の糸を手で数えたりと、
なかなかの技術の持ち主で、集中力すごいなと感じました。
見学が終わった後、最後に質問を何問かさせてもらいました。
そこで久留米かすりの特徴について教えてもらいました。
そこで一番の特徴と教えてもらったのは、先染織物というところです。
先染め織物とは、先に糸に色をつけてから作る織物で、
プリントしているわけではないので、裏側にも模様があります。
また、通気性もよく、夏は涼しく、冬は暖かい。
また、肌ざわりも良いと、現代の洋服などにも適しています。
なので、模様も、現代にあわせた新しいものを作ったりしているそうです。
最後に周太郎さんから、国内の人にも、久留米かすりなどの工芸品に興味を持って、
自分の国にはこういうものがあると思ってほしいという話をしてもらいました。
確かに、僕も工芸品を知っているつもりでしたが、
今日教えてもらった工芸品の中には、八女福島仏壇など知らないものもあり、
自分が思っていたより多いことが分かりました。
特に、福岡県は工芸品が多いとのことなので、
調べて周りや海外の人に紹介できるぐらいになってみてはどうでしょうか。
今日は、本当に昔にタイムスリップしたような感じでした。
それほど昔の技術をうけついでいるということでしょう。
~プチっと情報~
野村織物さんでは洋服を作ったときに、
はぎれができてしまうことに困っているようです。
自分で作ったりするのが好きな人は、はぎれも売っているそうなので、
買ってみてはいかがでしょうか。